後ろを振り向く必要などない。ネットワークには,前しかないのだ。だから永遠に疾走を続けることができ,後ろにいる人間は,いずれのたれ死ぬだけだ。
quote:強大なトレントサイトのひとつ,スーパーノヴァ・オルグ(Suprnova.org)に次のメッセージが掲載された。「スーパーノヴァは閉鎖します。この決定はとても残念だが,ほかに方法はなかった。ありがとう,そして,さようなら」。ビットトレントの出始めのころから,スーパーノヴァはもっとも有名なトレントサイトだった。が,米国映画協会のビットトレントクライアントとトレントサイト殲滅の犠牲となった。悲しみに暮れるが,ナップスターがなくなったあとに新しいピア・トゥ・ピアファイル共有がたくさん登場したことを思い出したい。いまは,スーパーノヴァに乾杯。
はた目でみてて,なんでスーパーノヴァのようなサイトが維持できているのか,不思議で仕方なかった。特に最近,ビットトレントの隆盛が報道されることが増え,その記事のなかでもトレントサイトのひとつとして名前が記されていることが多くなって,これだけ表に出れば矢面に立たされて当然と云う感じもする。ビットトレント自体,匿名性があるわけでなく,しかもトレントファイルへのリンクを集めているトレントサイトがないと,使い始められない。そこを潰せば,ファイルのやり取りはなくなる。ファイル本体ではなく,そのインデックスファイルへのリンクなんだからええやろと云う考えもあるみたいだけど(今回も逮捕されて閉鎖と云う流れではないようだし),とにかく基を潰せばよいだけなので,対策する方も楽と云えば楽だ。
が,わたしがいちばん利用しているトレントサイトもいまのところ生き残っているし,ほかにもいくつかある。ナップスターのときも,カザーのときも,そして今回のビットトレントも,いつも潰そうとする人間はうしろからしか行動を起こしていない。そして,たぶんその状況は今後も変わらないことが予想でき,いずれ米国でもnyのように後ろが少ない(気を付けて使えばぼろが出ない)ソフトも出現してくることになる。後ろから追うことしか考えられない人間には,疾走し続ける人間を止められる日は来ないのだ。そして,スーパーノヴァのフォーラムで提案が出て開発が進められていた,エクシームと呼ばれるトレントサイトを必要としないビットトレントネットワークの開発も(Zeropaid.comの記事),加速しそうだ。疾走は,永遠に続く。
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